僕はある日に34万円あった全財産がなくなりました。
せっかく苦労してお金貯めたのに…(泣)
いやー、マジで辛かったですね(笑)
今となってはいい思い出ですが。(笑)
原因は友達から誘われたマルチ商法というビジネスです。
今回は34万円を失った僕から、「マルチ商法に誘われた!」とか
「これから誘われるかもしれない…」とか
「そもそもマルチ商法ってなーに?」
というあなたへアドバイスをしたいと思います。
もう勧誘されたから早く対策法教えてくれ!って人はこちらで対処の仕方など紹介しています。
マルチ商法って?
マルチ商法。名前は聞いたことがあってもよく分からない!って人が多いと思います。
説明いたします。
マルチ商法は、ある販売組織の加入者が別の消費者に商品を売って組織に加入させてマージンを受け取り、さらにその消費者が別の消費者に商品を売って組織に加入させてマージンを受け取り、さらにその消費者が・・・というようなことを次々に行って組織をピラミッド式に拡大していく商法です。
https://www.nagano-shohi.net/akushitsu/multi.html
ちょっと難しいですよね…笑
弁護士さんも解説されているのでご覧ください。
https://yourbengo.jp/shohisha/7/
ある人が商品を他の人に売りつけて、商品を買った人がまた別の人に売りつけて…それが何回も繰り返される、といったビジネスです。
これだとただ買ったものを売っただけなので利益は生まれません。そのため、組織は商品が売れた人に対して一定の報酬金を与えます。
さらに、○人紹介するとお金を稼げる(たいてい2、3人といった少ない人数)といってさらに人を紹介させます。
何が問題なのでしょうか。
2、3人くらい紹介なんて余裕、そう思ってないですか?
実は2、3人誘うことは難しいのです。それどころか、売れないからといって無理やり誘ってしまうとその人との信頼関係を失うかもしれません。
そのため、最終的には組織の一番上の人しか儲からない、といったことになります。
怖いですね。
かくして僕は34万円を失った
ある平和な春休みの日に…
ここからは僕の実体験です。
大学1年生の春休み、学校がないので楽しい日々を過ごしていました。
クラスのある友達からLINEで、
「稼げる案件あるんだけど、カフェで話だけでも聞いていかない?断ってもいいよ」
と言われました。
(正直怪しいけど話だけでも聞いてみて怪しかったら断ればいいや。)
と僕は考えていたので、
ウェーイ!行く行く!!www
と返事しました。
どうやら話をする人はとてもすごい人のようでその友達もその人のおかげで成功したと話していました。
内心、僕も少しワクワクしました。
当日、友達から場所を指定されていきました。駅前にあるいたって普通のサ○マルクカフェでした。
すでに席には友達が座っていました。紹介者はいなかったのでどこにいるか聞いてみたところ、まだ来てないらしいです。
こういうのって紹介者と友達が事前に席に座ってミーティングみたいなのをしているんじゃないの?とか考えているうちに、紹介者の登場です。
かなりイカつい人でした。(笑)
ここからは紹介者をA、僕の友達をBとします。
ざっくりと言うとAは自分の経歴を話した後にこのビジネスは熱いぞ!と言う話でした。
昔同級生で一番仲の良かった友達がビジネスを始めて、Aがついていく、と決意。
そのビジネスが成功して、Aは1から新しいビジネスを作ろうと言うことで独立したそうです。
初めはAは自分のためにお金を稼ぐと言う目標でしたが、組織が大きくなるにつれ組織の子にお金を稼がせたいとシフトチェンジし、組織の子が成長するのが楽しいと言ってました。
そのあいだBは真剣にうなずいたり、質問をしたり、メモを取ったりと頑張っていました。笑
このビジネスは入会費が10万円で(それ以外の費用は一切かからない)、紹介料をもらえると言うわけではないけどいろんな案件があって、それらでコツコツ稼いでいくと言ったシステムでした。
話を聞いているうちに、心が変わりました。
始めようと。
僕はこういったビジネスの初期費用の相場が20万ほどであることを知っていたので、これは安い!と思いました。
一番の決め手はもうすでに他のクラスの友達2人が始めていたことでした。
(友達がやってるなら損してもやってもいいかな。)
と言う安易な考えでしたね。
そして10万円を払い、ビジネスに手を染めようとしている時でした。
さらに別の友達に違うビジネスに勧誘されました。
フランチャイズ事業

その友達は違うビジネス、違う組織でしたが10万円を払ったその日に勧誘されました。
その時の僕の気持ちは、
ぜっっっっっったいに断ろう!!!!!
と言うものすごく強いものでした。
もう10万円払ったわけだし、そっちのビジネス1本でやるから入るわけがない。でも話を聞くだけ聞いて知識を広げよう。
ということでまたカフェで話を聞いてきました。笑
カフェはルノ○ール。ちょっと高級。
友達が先に座ってて、僕が座ってしばらくしたらフランチャイズの紹介者がくるという、さっきと同じパターンです。
(紹介者=C、友達=Dとします)
Cはフランチャイズの説明を僕に質問をあてながらわかりやすく説明したのちにやはりCの自分の経歴を話していました。
Cは小学校から大学までずっとサッカー一筋でしたがある時このビジネスに誘われてから大学のサッカー部をやめ、こちらへのめり込んだそうです。もともと数百万という莫大な借金があり、それを返すために始めたらしいです。
Dはうなずいてました。先ほどのBみたいですね。
その後このビジネスの説明をされました。
最初に28万円を抜かれます。その28万は商品代らしいです。
人を紹介するとお金がもらえるという典型的なマルチ商法でした。1人紹介するだけではもらえず、2人紹介して30万もらえるというものでした。
さらに3人、4人と増やしていけば月収で100万稼ぐことができ、しかも何もしなくても勝手にお金が入ってくるとのこと。
要するに不労所得ですね。すごいなぁ…
しかし、さっき払った10万円を忘れていませんでした。僕はもちろん断ります。
すると、Cから猛烈な質問攻めに…
「なんでこっちの方稼げるのにあっちを選ぶの?」
「こっちの方が将来性がある。」
「こっちの組織は大人がいて、絶対信用できるし全員本気で取り組んでいる。」
「すぐ決めないと損するよ。」
「せっかくDが一緒にやりたいって本気で誘ったのにそれを裏切る気?」
などなど結構強めに言われました。
その日はアルバイトの時間が迫っていたので、後で決めますといってなんとか逃れることに。
…と思っていましたが、最後にDから「お前と一緒にやりたいんだ。」と背中を押され、
学生ローンで6万円を借りてきて、結局24万を支払いました。
なお、残りの4万円は後々払うという約束をしました。(結局払ってないけど。)
組織に入って最初の活動は2回のミーティングです。
1回目はお金を稼ぐマインドの話、
2回目は勧誘の仕方でした。
この2回のミーティングを経て、勧誘するという内容でした。
1回目は人生で無駄な時間を徹底的になくせとか、アルバイトでは稼げないから今のうちに不労所得でお金が増えるシステムを作っておくべきとかいう内容でした。
しかも紙とペンを用意し、ちゃんとメモさせたり一字一句言ったことを聞き逃さないように録音させたりと明らかに洗脳させようとしてきて怖かったです…
2回目ではBやDのように友達を勧誘するコツを教わりました。
実はカフェで友達が先に来て、紹介者が後にくるというお決まりのパターンは決められていたものなんだとわかりました。
このミーティングのおかげで誘い方を知れたので、今ではマルチ商法の勧誘は一発で見抜けます。
ここでよし、誘おう!と決意した僕は誘う寸前に電話でレクチャーを受けていました。
その時、たまたま親が僕の一人暮らしの部屋にいて、僕が電話している内容を見抜き「そんな怪しいのはやめなさい」と言い、その瞬間僕は完全に目が覚めました。
と同時にまだ友達を誘ってなくてよかった、と思い、ものの数分前まで本気でやろうという僕の心がガラッと変わり、辞めようと決意しました。
親がいなかったら、僕はもうハマっていたのでしょう。
これは本気で親に感謝です…!
結局僕の上の人は悪質な人で、その組織をクビになっているという噂も聞きました…やめて正解でした。
マルチ商法に対する考察
マルチ商法はねずみ講とやや異なり、合法です。ただしグレーなところではありますけどね。
結論としては、少しでも怪しいと思ったら断るべきです。
マルチ商法は上層部の人には多くのお金が入りますが、下層部には入りません。
あなたを誘ってくる段階では、あなたはすでに下層部です。
お金を稼げると言っても下層部のあなたは難しいのです。
つまり、上層部の人はお金目的のためだけにあなたと絡んでいるだけです。
人を金だと考えて行動すると信頼が生まれません。そうして組織は最終的に信頼を完全に失い滅んで行くのです。
そんな組織、入りたくないですよね。
もちろん、良い組織もありますがほんの一握りです。
もし入るとしたら、ものすごい知識を広めて、紹介者を反論できるようになってからにしましょう。
逆にいうと、少しだけの知識で良い組織を選べると思わないでください。入らない方が賢明です。
いやぁ、紹介者ってほんとうに話が上手いんですよね〜
僕も少しだけ自信があって騙されないと思っていたんですがやられました…
もう騙された人へ。
もうお金を振り込んじゃった!っていうあなた、まだ間に合う可能性があります!
(1)契約したとき、未成年だった
(2)契約してまだ20日契約してない
以上の場合です。
いずれも消費生活センターに行き相談を受けてください。
※消費生活センターは自分の住んでいる自治体のところへ行かないと受け付けてもらえないです。
(1)の場合は、親の了承をとってない場合は「未成年者取り消し」といって契約を解除することができます。
実際僕もこれで解約しようとしています。
(2)はクーリングオフにより契約を解除する形です。この場合は、とにかく急いでください。20日を過ぎると無効となり、解約が難しくなります。いますぐ消費生活センターに行って頑張ってください!
まとめ
今回は僕がマルチ商法で騙された話をしました。
マルチ商法に騙されないで!っていうこともそうですが、
僕が一番伝えたいことは
マルチ商法で騙されたことで良い経験を得られた
ということです。
この経験があるからこそ、今まで友達は信頼できるという考えからあまり信頼できないという考えに変わりました。
このおかげで人に流されなくなりました。
このおかげで自分だけで行動する力がつきました。
このおかげで自信が持てました。
このおかげでマルチ商法に騙されなくなりました。
たくさんのことをこのひとつの経験から学びました。
お金は失いましたが、お金には変えられない経験を得たことはよかったです。
ですので、
何かで失敗しても無駄だったと思わないでください。
挑戦した分、経験という形で絶対あなたへ返ってきます。
失敗しても笑い飛ばしましょう!
でも失敗しかないリスクは避ける方が確実です。
悪質なマルチ商法に引っかからないように。引っかかる人が減りますように。僕はそう願いながら、今日もアルバイトをしてちびちびとお金を稼いで生きています。