僕たちが普段使っている日本語。
毎日毎夜日本語を話したり見たりしている僕たちでも間違っている日本語が数多くあります。
例えば、破天荒って、どんな意味でしょうか?
考えてみてください…。
おそらく、「派手な感じ」とか、「豪快で荒々しい」とかそんなことを思い浮かんだのではないでしょうか?
それ、実は誤りです。
破天荒の意味は、「誰も成し遂げなかったことを達成する」という意味なんです!
こんな感じで、僕たちもいろいろ間違って使ってしまっています。
そこで、普段使っているけど間違って使っている言葉を紹介します!
煮詰まる

よく会議や話し合いの場で使われる「煮詰まる」という言葉。
話が「煮詰まって」きてもう無理です…と使う人が多いです。
正・・・議論の余地がないほど話尽くされて結論が出る状態。
誤・・・話が複雑になり結論を出すのが困難な状態。
普段僕たちが使っていた「煮詰まる」は誤用だったんですね…。
正しい「煮詰まる」という言葉の使い方は、
「議論が煮詰まってきたので、もう結論を出します。」
という使い方が適切です。
姑息な手段
「姑息な手段」と聞くと、あなたはどう思いますか?
正しい使い方と間違った使い方は、
正・・・一時しのぎの手段。
誤・・・卑怯な手段。
という意味です。
この言葉は割と有名になってきたのかな?と思います。
「姑息な手段」の正しい例は、
「雨が降ってきたので彼は傘を買うという姑息な手段に出た。すぐに雨は止んだのでその傘は捨ててきた。」
って感じです。
役不足
上司から仕事を任された時に、「自分は役不足なので、この仕事はできませんごめんなさい」と自信なさげに暗い顔をしながら発言する部下っていますよね…。
さて、役不足の意味としては、
正・・・その人の能力が高すぎて与えられた仕事は見合わないこと
誤・・・その人の程度が低く仕事が釣り合わないこと
なんです!
簡単にいうと、その人のレベルが低いということではなく、逆にその人のレベルが高いことなんです。
これを怖そうな上司の目の前で言ってみてください。おそらく「なにこいつ、生意気だなぁ」とか思われて飛ばされる可能性もありますよ。
自分を卑下しているつもりで言ってても、自分はできるやつって言っているもんですから。そんなことを言っていたら周りの人全員から怒りを通り越して失笑を買いますよ。
「役不足」という言葉は、他人に向けていう言葉なので、
「そんな仕事を任せても彼には役不足で余裕で終わらせてしまいますよ。」
が正しいです。
僕はこの言葉が誤った使い方を知ったとき、言葉を知らないって怖いなって思いました。だって、正しい意味が真逆なんですよ?それで全然真逆の意味で捉えられるってことですよ。
良かれと思って言った言葉が実は人を傷つけたりすることもあるので、言葉を知らないって怖いなって思ってそこからこう言った言葉を調べるということにしました。
言葉の誤用、特に全然意味が違う言葉だけでも本来の意味は知っておくべきです。
閑話休題。次々行きましょう!
敷居が高い
街中や大学内などでは、「あの店めっちゃ行きたいけど敷居高くて行けないんだよね〜。」や「うわー、オシャレすぎ。敷居高いじゃん」という声が聞こえています。
正・・・相手に申し訳ないことをしたので、行きづらい
誤・・・自分には手の届かないような感じがして、お店に入りづらい
これ、正直僕も使っています。
だって便利だから。
なんか雰囲気がすごすぎる、とか貴族みたいなオシャレすぎる空間。コースに牛フィレとか料理名で○○と共にとかそういう系。
そんな感じのやつですよね!(わかる)
これ、敷居が高い以外になんて言えばいいんでしょう。
僕には「趣がありすぎて入れないやつ」とか言っちゃいそうです(語彙力
それくらい敷居が高いっていう言葉は万能。
早く誤用の意味が正しい意味になってほしいランキング1位の言葉です。
ちなみに、僕が体験した中で「敷居が高い」経験は、
「居酒屋でベロンベロンに酔って大量に吐いてしまったので、あのお店に入るのはとても敷居が高い」
という経験です。
爆笑
うーん、有名すぎるしこれも間違った使い方してるの?とこれは意外に思う人もいるかもしれません。
爆笑の本来の意味は、
正・・・大勢の人がどっと笑うこと。
誤・・・激しく笑うこと。大笑い。
これ、なにが違うかというと、爆笑は一人でいるときは使えないということです。
「テレビを見ていて爆笑した」という状況は、家族全員がテレビを見ていて、全員で笑ったのならありえるかもしれませんが…。
少なくとも一人暮らしの場合はどうあがいても「爆笑」できません。
よくLINEで語尾に爆笑ってつける人がいますが、あれってグループで何人かで見ているんですか?(笑)
じゃあ恋人に爆笑って送ってくる人は恋人とのプライベートなLINEをグループ全員に見せているってことですよね?(笑)
もちろんそんな状況はあり得ないですけど、正しい意味で「爆笑」を使うとこんな感じになります。
数人はともかく、一人や二人などの少人数で「爆笑」することはできません。
最後に、正しい「爆笑」の例を挙げていきます。
「今日のライブでは、好きなバンドのMCが言葉を噛んでしまい会場全体が爆笑に包まれた」
言葉は変化していく
みなさんは、「煮詰まる」「姑息な手段」「役不足」「敷居が高い」「爆笑」とどれか一つでも正しい意味がわかりましたか。
どれも間違った意味として使われていることが多い言葉ですが、実際間違った意味で使った方が理解が早く、合理的だという部分もあります。
言葉の意味は常に変化していきます。
平安時代の枕草子にさえ、言葉の乱れが指摘されています。
また、江戸時代には、「やばい」という言葉が使われています。
昨今では、「ンゴwww」とか「草」とかもうわけわからん言葉も出てきましたね。(笑)
若者言葉もそうですが、これらの言葉は死語となり次の時代にまた新たな言葉が生まれ、その言葉が消えさらに新たな言葉が出現…と言葉は無限ループします。
そんな言葉の変化の中で、こういった誤用として使われていた言葉が、その誤用も正しい意味になってもおかしくありません。
なぜなら、言葉というものは相互理解するためにあり、大勢の人が間違った意味で覚えている=間違った意味での語法が一番相互理解しやすいからです。
とはいえ、語法がまだ認められていない言葉は、社会常識として一応は覚えておいたほうがいいです。
それと同時に言葉は流動的なもので、変化すると語法が正しい使い方になることがあるとも覚えておいてください。
最後に、この記事のどこかに、間違った使い方をした言葉をひとつ紛れ込ませたので、探してみてください。