近年、豪華列車や新幹線の延長など話題になっている鉄道。そんな鉄道が好きな鉄道オタクは頻繁に迷惑行為などでニュースになっています。
鉄道オタクにいい印象を持たない人も多いと思います。そこで気になるのが、
「なぜ鉄道オタクは迷惑行為をする人が多いのか？」
というところだと思います。
それについて、小さな頃から鉄道が好きな私が考察してみました。
鉄道オタクが迷惑行為をする理由
迷惑行為を起こす鉄道オタクといえど、基本的に「迷惑させてやろう！」と思って迷惑行為をしているわけではありません。
彼ら自身がしたいことがあり、そのために迷惑行為をしてしまったというものです。
名所で撮影して、きれいな鉄道の写真を撮りたい
鉄道オタクは乗り鉄、撮り鉄などさまざまに分類することができます。その中でも、撮り鉄という人は鉄道に乗るよりも鉄道のきれいな写真を撮ることを主に楽しんでいます。
撮り鉄の界隈では、美しい鉄道写真を撮るための構図があります。また、「電線や柱が映らないように撮る」などの原則があり、この原則を守ることで美しい鉄道写真を撮影できるのです。
そのためには、「撮る場所」が重要なのですが、道路で撮ると踏切や複雑な電線が映ってしまい、よくない鉄道写真となるわけです。
そこで彼らは、道路から歩いて、立ち入り禁止のところで撮影しようとするのです。わかりやすいところで言えば、田んぼに入ったり、ひどいものだと線路のすぐそばまで歩いたり、草木を切ってまで撮影しようとします。
もちろん、誰もが当たり前にやっちゃいけないことだと認識しているはずですが、なぜこんなことをしてしまうかという理由も下で説明します。
よくニュースで「立ち入り禁止のところで鉄オタが撮影している」ということを聞いたことがあると思いますが、彼らはより美しい鉄道写真を求めた結果、立ち入り禁止のところで撮ろうと考えたということです。
その電車の最後の運行
鉄道オタクでは、その路線や電車が最後に運行するというイベントを非常に重要視しています。
このことをラストランといい、鉄道オタクにとってはもう2度と乗れないし、撮れない電車に感謝をするものなのです。
よく駅のホームで彼らが大声を出していたり、ホームから落ちるか落ちないかすれすれのところでカメラを構えているというニュースも聞きますよね？このほとんどがラストランで起こる迷惑行為です。
最後くらいはその電車に乗りたい、撮りたいという心理は推しメンの卒業ライブを見たいという気持ちに近いのかもしれませんね。迷惑さは比になりませんが…。
こだわりが強い人が多い
鉄道オタクというと、他のオタクと比べてもこだわりが強いイメージがあると思います。
実際、求めていない知識を自慢したり、鉄道の話になると早口で嬉々として話す人が多く、私もこだわりが強い人が多いと感じます。
鉄道オタクの中でもほんのわずかですが、こだわりが強すぎるあまり一般のお客様を巻き込んだりする迷惑な鉄道オタクがいるのではないかと思っています。上記の「立ち入り禁止のエリアで撮影」や、「ラストランでの迷惑行為」もこだわりの強すぎる鉄道オタクだからこそ起きたと言えそうですね。
鉄道オタクの迷惑行為が目立つ理由
鉄道オタク＝迷惑行為。そう世間で思われていますが、実際には迷惑行為の数自体は、思っているほど少ないと感じます。同様にジャニーズオタクやアニメオタクなど、他のオタクでもごく一部ですが迷惑行為をしていて、迷惑行為の数はそんなに変わらないはず。
では、鉄道オタクだけがニュースで取り沙汰されているのでしょうか？
鉄道はアウトドアの趣味だから
ひとつ目は、鉄道趣味は基本的に家の外に出ないと楽しむことができず、アウトドアの趣味だから、公共の場として見られている時間が長いからという理由です。
他の趣味と比べると、鉄道に乗ること、撮影、鉄道模型の鑑賞など何かしら部屋から出ることが多いです。アウトドアの趣味では、外にいる時間は公共マナーが問われるのでそこで迷惑行為をする可能性が高くなります。
とはいえ、同じアウトドアの趣味である旅行やキャンプの場合は迷惑行為とは結びつきにくいですよね。これに関してはこだわりの強い人が多いこと、そしてそこから受ける、鉄オタは迷惑行為をするという印象が影響していると思います。
鉄道は生死に関わるものだから
他のオタクでは危険なものはあまりないですが、鉄道オタクは一歩間違えば生死に関わる行動をしています。もちろん、電車に轢かれると死にます。それなのに、ごく一部の鉄道オタクは平気で電車に近づいたりします。
ライブ会場での小さないざこざより、轢かれそうな鉄オタの方が印象に強く残りますよね？おまけに、鉄道オタクではない人を巻き込む可能性もあり、注意喚起の意味も込めて報道しているのかなと思います。
多くの一般人にも迷惑をかけるから
正直、鉄道オタクの迷惑のかけ具合はあらゆるオタク界の中でも屈指のものだと思います。まず、ホームで妨害することによって、通勤客を不快な思いにさせていますよね。
さらに、線路やホームでの危ない撮影で、駅員さんや鉄道会社にも迷惑をかけています。そこで迷惑がかかって電車の発車が遅れると、他の駅で電車を待っているお客様にも迷惑をかけることになります。
入ってはいけないエリアで撮影をすることはその土地の所有者に迷惑をかけます。もしそこで農作物を栽培していて、鉄オタが荒らした結果、不作になることも考えられます。
これだけ多くの人々に迷惑をかけてしまうのが鉄オタの特徴であり、だからこそ他のオタクと比べると反感を買う人が多いのでは？と思います。
まとめ
今回は、数ある趣味の中でも鉄道、鉄道オタクが迷惑行為をする理由や迷惑行為という印象が強い理由を紹介しました。
鉄道オタクが迷惑行為をする理由は、以下の通りです。
- きれいな鉄道写真を撮りたい→立ち入り禁止エリアでの撮影
- その電車の最後の運行だから
- こだわりの強い人が多い
また、ごく一部の鉄道オタクだけが迷惑行為をしているのに、迷惑行為が浸透している理由は、
- 鉄道はアウトドアの趣味だから
- 鉄道は生死に関わるものだから
- 多くの一般人にも迷惑をかけるから
という3つを考察しました。
実際、私も少しですが鉄道ファンであり、数多くのローカル線に乗ったことがあるので、鉄道オタクの気持ちもわかります。貴重な電車を撮りたい気持ちもすごいわかります。
ですが、鉄道を愛するならば、いや、鉄道を愛するからこそ鉄道を運行している鉄道会社に敬意を払い、自分の好きな電車や駅を利用しているお客様を優先し迷惑にならないよう心がけていくべきだと思います。
